例年のごとく柿の実がたくさんなった。
静かな庭のたたずまいに、どこか懐かしさがこみ上げてくる。
あまりに暑すぎて、突然寒くなったので、一気に柿の実が色づいてきた。
一つ もいで食べたら甘くて おいしい味がした。
家内の母が 40年くらい前に汗をかきかき(ワッショイ、ワッショイ)と言いながら、
お祭りの植木市で買ってきて植えた柿の木だ。
ひとの心の深い思いを木の実が語っているようだ。
「ああ、なつかしさよ、お前は時を越えて語りかけてくる。」
草を抜きながら、しみじみと柿の木を見つめた。
散った柿の葉を集めてうず高く塀のそばに集めた。
冬の間に堆肥となって土に帰る。
そしてまた木の養分となって葉になることだろう。
繰り返し繰り返し営みを続けてほしいものだ。
夕方は小雨になり、少し寒さが増したようだ。
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